介護エッセイを出版しました。
Amazonのペーパーバック形式で、「今週のすぎやん~父と娘の最後の5年間~」という書籍を出版しました。
2004年から2009年まで更新していたブログ「今週のすぎやん」の内容を抜粋・修正し、さらに、ブログには書ききれなかった私の思いや後日談なども新たに書き下ろしたエッセイです。
今年の4月に電子書籍で出版したのですが、紙の書籍でもお読みいただけるようになりました。
タイトルにある「すぎやん」とは、私の父親のことです。
父が、くも膜下出血と脳梗塞の後遺症で左半身不随になり、車椅子で生活するようになったのは、49才の時。
当時私は20才でした。
その10年後に母が亡くなり、一人っ子だった私は、父との介護にほぼ一人で向き合うことになりました。
本当にいろいろなことがあり、紆余曲折の末、介護付き有料老人ホームが終の棲家となった父。
私は、週に1度のペースで父に会いに行き、笑い合ったり、大喧嘩したり、慰め合ったりと、なかなかに密度の濃い年月を過ごしました。
父は若い頃から、とてもやんちゃな人。現代のコンプライアンスだと、速攻で炎上抹殺されるような、ハチャメチャな人生を送ってました。見た目は怖いし口は悪いし、気に入らないことがあるとすぐキレる、ワガママな人でもありました。老人ホームのスタッフたちを困らせたこと、数知れず。
ただ不思議なことに、父の言動を怖がりはしても、嫌うスタッフはほとんどいなかった。中には、「すぎやん」と呼んで父を慕い、自分の時間を削って父に寄り添ってくれる若いスタッフたちもいました。
本当にどうしようもない父だけど、実はものすごく人間くさい人なのかもしれないと感じて始めたのが、ブログ「今週のすぎやん」。このブログが、「今週のすぎやん~父と娘の最後の5年間~」出版につながりました。
私自身の気持ちの整理、膨大な記事の編集、すべてに時間がかかってしまいましたが、父が亡くなって15年の節目である今年、やっと形にすることができて、とてもうれしく思っています。
すべて私が手がけましたので、素人くささ満載の書籍です。また、Amazonのみでの取扱です。
その辺りはご容赦いただきたく。
周りの迷惑を顧みず、思いのままに自由に生き、生涯自分を貫き通した父。そんな父に振り回されながらも、必死で父の人生に伴走した私。
山あり谷あり、喜びと哀しみのつづれ織り。そんな父娘の最後の5年間を、お読みいただければ幸いです。